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- 2025.07.22
多言語対応ホームページ制作のポイントと海外ユーザーへのアプローチ

《 目次 》
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1. 多言語対応ホームページが必要な理由とメリット
インターネットの普及とともに、国境を越えたビジネス展開がますます現実的になってきました。中小企業であっても、オンライン上に商品やサービスを掲載することで、国内だけでなく海外の顧客にもアプローチできる時代です。そんな中、「多言語対応」のホームページは、単なる選択肢ではなく、“必要不可欠な戦略”として注目されています。
なぜ今、多言語対応が求められているのか?
グローバル市場の拡大により、ユーザーは世界中から自由に情報を検索・比較するようになっています。しかし、ユーザーが情報を「理解できるかどうか」は別の話です。例えば、日本語のみで構成されたホームページは、非日本語話者にとってはアクセスした時点で離脱される可能性が非常に高いのです。
実際に、調査によれば「母国語で情報が掲載されていないサイトからは購入しない」と回答したユーザーは、世界全体の7割を超えるとも言われています。つまり、言語の壁を超えることは、そのままビジネスチャンスを最大化するカギとなるのです。
多言語対応による主なメリット
- 1.潜在顧客の拡大
多言語化により、海外のユーザーにも情報が届くようになります。例えば、英語・中国語・スペイン語など、世界的に話者数の多い言語に対応するだけで、アクセス可能なユーザーの母数は飛躍的に増加します。これは、マーケットの拡大を意味するだけでなく、他社との差別化にもつながります。
- 2.ユーザー信頼の獲得
人は「理解できる言語」で情報を得ることで安心感を得ます。母国語対応のサイトは、その国のユーザーにとって“自分たちのために作られている”という印象を与え、信頼感を生みます。これは、ECサイトや問い合わせフォームなど、コンバージョン(成果)に直結する重要なポイントです。
- 3.海外市場でのブランディング強化
多言語対応のホームページは、単なる情報提供の場ではなく、企業の「ブランドの顔」としての役割も果たします。ローカライズされたコンテンツや文化に配慮した表現は、現地ユーザーとの距離を縮め、ブランドイメージの向上にも貢献します。
- 4.SEO効果によるアクセス向上
Googleなどの検索エンジンは、多言語対応を適切に行えば、それぞれの言語圏での検索結果に表示されやすくなります。これは「多言語SEO」と呼ばれるもので、正しく設定することで現地の検索トラフィックを獲得することが可能になります。逆に、日本語のみのページでは、海外の検索エンジンからほぼ認識されません。
多言語対応は“コスト”ではなく“投資”
確かに、多言語対応には一定のコストがかかります。翻訳、デザイン、運用管理など、多くの工数が発生するのも事実です。しかし、それによって得られる「顧客基盤の拡大」「ブランディング」「売上増加」といった成果は、長期的に見れば投資以上のリターンが期待できます。
多言語対応は、海外市場への「第一歩」であり、グローバルビジネスを本格化させるための重要な基盤です。特にこれから海外展開を視野に入れている企業にとっては、今始めることが未来の成功を大きく左右するといっても過言ではありません。
2. 多言語対応ホームページ制作の基本と注意点
多言語対応ホームページを成功させるには、単なる翻訳作業では不十分です。「意味が通じる」だけではユーザーの心はつかめず、成果につながる設計が求められます。ここでは、多言語対応のホームページを制作する際に押さえておくべき基本と、特に注意したいポイントについて解説します。
翻訳だけではない「多言語対応」の本質
多言語化と聞くと、まず「日本語のコンテンツを他の言語に翻訳する」というイメージを持たれる方が多いかもしれません。確かに翻訳は出発点ですが、それは“スタートライン”にすぎません。
本質的な「多言語対応」とは、その言語を使う人々の文化、価値観、検索行動、消費傾向にまで配慮したサイト設計のことです。つまり、言語だけでなく、「体験」そのものをローカライズする必要があります。
自動翻訳 vs 人力翻訳:選ぶべきはどっち?
最近では、Google翻訳やAI翻訳の精度が向上していますが、それでもビジネス用ホームページでは、人による翻訳(プロ翻訳者)を推奨します。
自動翻訳はコストを抑えられる反面、
- ・微妙なニュアンスが伝わらない
・不自然な表現がブランドの信頼性を損なう
・業界用語や商習慣に即していない
といったリスクがあります。特にトップページやサービス紹介、問い合わせページなど「企業の顔」となる部分は、プロによるチェックが必須です。
UI・UX設計で陥りがちなミス
多言語対応サイトでは、単純な翻訳以外にもユーザーインターフェース(UI)やユーザー体験(UX)の工夫が不可欠です。よくある失敗例には以下のようなものがあります。
-
- ・言語切替のボタンが分かりづらい
→ 目立たない場所に配置されていると、ユーザーが気づかずに離脱してしまいます。
- ・言語切替のボタンが分かりづらい
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- ・言語切替で別ページ扱いにならない
→ 各言語のURLが適切に分かれておらず、SEO上の効果も薄くなります(例:example.com/en/など)。
- ・言語切替で別ページ扱いにならない
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- ・表示崩れ・文字化け
→ 多言語対応の際、文字数やフォントの違いでデザインが崩れるケースが多発します。特にアジア圏の文字(中国語、タイ語など)は要注意です。
- ・表示崩れ・文字化け
・通貨や日付の表記が統一されていない
→ 日本では「2025年7月7日」ですが、海外では「July 7, 2025」などの表記が一般的。こうした小さな違いにも気を配る必要があります。
多言語SEOで差がつく設計
多言語サイトを制作する際には、検索エンジン対策(SEO)も非常に重要です。Googleなどの検索エンジンでは、言語ごとの検索クエリや文化的背景に応じたキーワード戦略が必要です。
そのためには、
- ・言語ごとに異なるURL構造(例:example.com/en/、example.com/fr/)
・hreflangタグの適切な設定(Googleに各ページの言語・地域を伝えるためのタグ)
・各言語での独自コンテンツ(機械翻訳のコピペは評価されにくい)
といった対応が求められます。
これらの作業は、Web制作者とSEO担当者、翻訳者が連携しながら進める必要があるため、全体を俯瞰して管理できる人材か、または制作会社に依頼する体制が理想的です。
コンテンツの更新・運用体制も考慮を
多言語対応ホームページは「作って終わり」ではありません。更新作業にも言語ごとの配慮が必要となります。例えば、日本語版を更新したら、他言語版にも即座に反映させる必要がありますが、それを手動で行うには限界があります。
CMS(コンテンツ管理システム)で多言語対応をスムーズにする仕組みを導入しておくと、後の運用負荷が大きく軽減されます。たとえば、WordPressの多言語化プラグイン(WPMLやPolylang)などの活用も検討に値します。
多言語対応ホームページは、ただ“翻訳されたページ”を作れば良いのではなく、ユーザー視点に立って体験全体を最適化することが成功のカギとなります。
失敗しないためには、翻訳・設計・SEO・運用といった各要素を一つひとつ丁寧に考えること。そして、必要に応じて専門家の手を借りる判断が、最終的な成果につながっていくのです。
3.海外ユーザーに響く設計とコミュニケーションの工夫
多言語対応のホームページを制作する上で、翻訳やSEOと並んで重要なのが「海外ユーザーに響く設計」と「伝わるコミュニケーション」です。言葉の壁を越えて信頼を得るには、その国・地域の文化や習慣、ユーザーの行動パターンに寄り添った設計が求められます。この章では、海外ユーザーに好印象を与え、成果につながるための具体的な工夫について紹介します。
1) 文化・国民性に合わせたデザインと表現
国や地域によって、「好まれるデザイン」「避けるべき配色」「信頼感を与える要素」は大きく異なります。
たとえば、
- ・中国・韓国では、赤や金などの色に「縁起の良さ」を感じる文化がある一方で、
・欧米圏では、シンプルで洗練された配色やフォントが好まれる傾向にあります。
また、宗教や風習もデザインに影響を与えます。例えば、中東向けサイトでは肌の露出が少ない画像の選定が必要な場合もありますし、アジア圏では「顔写真入りのスタッフ紹介」が安心感につながることもあります。
つまり、国内で「良い」とされる表現をそのまま使うのではなく、現地の価値観に沿ったカスタマイズが必要です。これができていないと、ユーザーに「違和感」や「不信感」を与えてしまうリスクがあります。
2) 現地ユーザーが求める情報を設計に反映する
日本ではあまり重視されない情報が、海外では重要視されるケースもあります。
たとえば、
- ・欧米では「会社概要(Company Profile)」に加え、ミッション・ビジョン・沿革といった企業のストーリーに注目されやすい傾向があります。
・中国では、実店舗の有無やユーザーレビュー・口コミの掲載が購入判断に強く影響する場合もあります。
・東南アジアでは、支払い方法や配送オプションの多様性が信頼に直結します。
このように、対象市場のユーザーが「何を不安に思い、どんな情報があれば安心するか」を徹底的にリサーチし、それをナビゲーション構成や情報配置に反映することが成功の鍵です。
3) 信頼感を醸成する要素の充実
海外のユーザーは、初めて訪問した企業のサイトに対して常に慎重です。言語の違いがあるからこそ、「この会社は信頼できるのか?」という視点でサイトを見ています。
そこで効果的なのが、以下のような要素を明示的に用意することです。
- ・会社の所在地や連絡先(住所・電話番号)
・法人登録番号や免許証の記載(ある場合)
・実績や導入事例の紹介
・顧客の声(Testimonials)
・よくある質問(FAQ)ページ
・安心できる決済方法の提示(PayPalや現地の決済サービス)
これらは、「怪しいサイトではない」「自分の国からでも安心して利用できる」と感じさせるための必須要素です。
4) 問い合わせ対応の多言語化とカスタマーサポート
いくらサイトが多言語に対応していても、問い合わせ窓口が日本語のみではユーザーが離脱してしまいます。最低限、メールでの対応が可能な言語を明記したり、自動返信でも構いませんので、言語対応状況を可視化することが重要です。
理想は、英語や中国語など主要言語での有人対応が可能な体制を整えることですが、現実的にはチャットボットやFAQを充実させ、可能な範囲でスムーズにユーザーの不安を解消できる導線を構築することが求められます。
5) ローカルSEOやSNSの活用も視野に
海外ユーザーに届けるには、現地向けの検索エンジンやSNSを活用することも有効です。たとえば、
- ・中国ではGoogleよりもBaidu(百度)への対策が必要
・韓国ではNaver(ネイバー)
・欧米ではFacebook・Instagram・LinkedIn
このような外部サービスとの連携を意識することで、ホームページ単体では届かないユーザーにもアプローチすることができます。
海外ユーザーに「響く」ホームページとは、単なる翻訳版サイトではなく、「あなたのことを本当に理解しようとしている」ことが伝わる設計です。
ユーザーに寄り添ったデザインと情報設計、そして安心感のあるコミュニケーション体制を整えることで、グローバル市場において信頼される存在になれるのです。
4. 成功の鍵はプロへの依頼。制作会社に任せるべき理由
ここまで、多言語対応ホームページを成功させるためのポイントを紹介してきました。しかし、実際にそれらすべてを自社で対応しようとすると、膨大な工数とノウハウが必要になります。そこで最後にお伝えしたいのは、「多言語対応ホームページは、プロの制作会社に依頼することが成功への近道である」ということです。
自社対応の限界と、よくある失敗例
多言語対応を自社で内製化しようと考える企業も少なくありません。コスト削減やスピード感を重視した判断として理解できますが、実際には以下のような失敗がよく見られます。
- ・翻訳が不自然で、逆に信頼感を損ねてしまった
・サイト構造が複雑になり、言語ごとの整合性が保てなくなった
・SEOの設定ミスで、検索エンジンにうまく認識されなかった
・更新・修正のたびに各言語のページを個別対応する運用負荷が大きすぎた
・デザインが言語ごとに崩れ、ブランドイメージが統一されなかった
こうした問題は、結果として「せっかく多言語対応したのに成果が出ない」という残念な結末を招きかねません。見よう見まねの対応では、ユーザーにもGoogleにも評価されないサイトができてしまうのです。
プロの制作会社が提供できるものとは?
一方、多言語対応の実績がある制作会社に依頼すれば、以下のような高度なサポートが受けられます。
- 1.言語ごとの最適なサイト設計
プロは、単なる翻訳にとどまらず、国・地域ごとのユーザー行動や検索傾向を踏まえたサイト設計を行います。言語ごとの構成やデザインを最適化しながら、全体のブランドイメージを統一する技術は、専門知識がなければ実現できません。
- 2.多言語SEOの実装
Googleの推奨に沿ったhreflangタグの実装、URL構造の最適化、各言語ごとのキーワード戦略など、検索エンジン対策まで一貫して任せられます。これにより、海外の検索ユーザーにも見つけてもらえるホームページが実現します。
- 3.専門翻訳とネイティブチェック
プロの翻訳者やネイティブによるチェックにより、自然で読みやすく、信頼感のある翻訳が可能になります。業種や業界用語に特化した翻訳者を起用することで、専門性も担保されます。
- 4.CMSによる多言語管理の最適化
WordPressやMovableTypeなどのCMSを使い、効率よく多言語を一元管理できる仕組みを構築します。これにより、コンテンツの更新・運用の手間を大幅に削減できます。
- 5.運用後のサポート体制
公開後のサポートも充実しており、言語の追加、翻訳の修正、SEO改善などにも対応可能です。これにより、グローバル戦略を中長期的に支援してもらえるのです。
「コスト」ではなく「投資」としての視点を
確かに、制作会社への依頼には一定の費用がかかります。しかし、それは単なるコストではなく、成果を生み出すための“投資”です。
たとえば、
- ・海外からの問い合わせ件数が増える
・新たな市場からの注文が入る
・信頼性の高いサイトとして現地のパートナー候補から声がかかる
といった具体的なビジネス成果を考えれば、プロに任せることがどれほど合理的かは明らかです。
まとめ:成功への近道は「餅は餅屋」に任せること
多言語対応ホームページは、単なる翻訳作業ではなく、戦略・設計・運用までを含めたプロジェクトです。そしてそれを成功させるためには、やはり経験豊富なプロの力が必要不可欠です。
社内に専門チームがない限り、内製では限界があります。自社のビジネスを本気で海外に展開したいのであれば、多言語対応に強い制作会社とタッグを組むことこそが、最大の近道になるでしょう。
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